素敵な大人の象徴として、憧れのブランド「エルメス」。そんなエルメスのバッグを愛用する一人である「イセタンサローネ六本木」に勤める小野澤亜南さんに、私物のバッグを紹介していただきました。自分らしいオシャレの軸がある小野澤さんの、小物選びのポリシーと愛用の「ボリード」の魅力とは?
エッセンシャルな要素に惹かれたエルメス“Bolide 1923”
バッグ選びの軸は黒レザー×シルバー金具
「バッグはいろいろな色を購入していた時期もありましたが、あるときから “全部黒レザーにして、長く使えるものを選びたい”と思うようになりました。きっかけは、とある雑誌で見た写真。並べられたエルメスのバーキン、ケリー、ボリードは、どれもしっかり使い込まれたスタッフさんの私物。素直に“カッコいい…!”と感じました。母もエルメスが好きで、私が生まれる前に購入したバッグは今も現役。エルメスのバッグが長く使えることを目の当たりにして、私のバッグ選びの軸が定まってきました。シルバージュエリーが好きなこともあって、バッグの金具はシルバー一択です」
Bag:Hermès“Bolide 1923”
“Bolide 1923”
「1923年にエミール・エルメスの発案によって初めてファスナー付きバッグとして誕生した“Bolide 1923”。100周年の昨年、手元に迎えることができました。エルメスのイノベーションを象徴するバッグであり、エッセンシャルな要素が詰まった名作。バーキンやケリーと比べるとロゴが入っておらず、削ぎ落とされたシンプルさが引き立ちます。丸みのあるフォルムですが、佇まいがクールなところも好きです」
“エルメスとわたし”
「自分自身はトレンドを生み出すタイプではなく、ベーシックなもの、オーセンティックなものをあれこれ試すことでファッションを楽しんでいます。ものづくりの哲学があるということが、ベーシックの本質。エルメスに惹かれるのも、単なるブランドパワーではなく、ストーリー性や奥ゆかしさ、自分を成長させてくれる期待感を感じるからです」
小野澤亜南(おのざわあなん)さん
1989年生まれ。ラグジュアリー誌でのアシスタントを経て、2016年に株式会社三越伊勢丹に入社。アシスタントバイヤーとしてコンテンツ開発などを担当し、シンガポール駐在を経て、今年4月よりイセタンサローネ六本木の店長に就任。企画したスタイリングイベントやブランドとのコラボイベントには、毎回日本各地からファンが集まる。
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撮影/杉本大希 取材/広田香奈 編集/前田章子